とりあえず作ってみた(仮)

ユカの冒険というフリゲRPGを製作中です。RPGなのにキーアイテムを集めて扉を開くという、マリオの3Dゲームみたいなシステムです。あと敵が逐一変な挙動をする。@matsmomushiで表現規制関係のツイッターもやってます。変な音楽集も。

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ワクドナルドと女子校生~これって自主規制?法規制?~

とりあえず、表現の自由に関わる法律に関して、疑問に思っている人が多いであろうものを集めてみました。

よく漫画なんかで、イメージを悪化させるような場面でもないのに、企業のロゴが改変されていたりすることってありますよね。また、成人向けのゲームなんかで冒頭に「登場人物は全員18歳以上です」という注意書きが入ったり、女子「校」生といった表現が使われていたりしますよね。こういったものに関して、法律的にはどうなのよって話をします。


まず、企業のロゴを使うとなれば、まっさきに頭に浮かぶのが「商標法」です。果たして、漫画の背景に企業のロゴを使用すると、商標法違反となるのでしょうか?

このことに関して、僕が大学の知的財産センターの教授に尋ねたところ、答えは「ならない」でした。

まず基礎知識として……商標は登録を行う際にその商標を使用する商品や役務の範囲を指定します。そして、商標権の侵害となるのは、商標を指定されたものと同一もしくは類似の商品または役務において使用した場合に限られます。

しかし、これだけでは漫画などが指定商品であった場合(希ですが)は作中に商標権が及ぶことになるように思えます。また、使用の有無にかかわらず著名なマークを保護する制度として防護標章制度というものがあり、これに関しては商品や役務が類似でなくてもその効力が及びます。商標法には権利の及ばない範囲も示されていますが、自己の氏名等や使用する商品自体の普通名称、容量等など狭い範囲に限られ、これに該当するということもなさそうです。

そこで登場するのが「商標としての使用(商標的使用)」です。これは、明文化はされていないものの、実務の上で判例法理として確立した概念です。これによれば、法文に照らすと形式的には商標権の侵害となる場合であっても、自他商品識別機能ないし出所表示機能を有する態様での使用でない場合には、商標権侵害には当たらないという法理です。有名な判例として「ポパイ事件」(大阪地裁昭和51年2月24日判決昭和49(ワ)第393号)や「POS事件」(東京地裁昭和63年9月16日判決昭和62(ワ)第9572号)、「アンダー・ザ・サン事件」(東京地裁平成7年2月22日判決平成6(ワ)第6280号)などがあります。実在のものを再現するという利用法で言えば、「Marlboro事件」(東京地裁 平成5年11月19日判決平成5年(ワ)第5655号)というものがあります。この判例では、F1レースカーを再現するためにその模型に張ったシールが他の多くの有名企業名や標章等のシールと並列的に配置されていることなどから、商標的使用に当たらないとされています。

こちらに詳しい解説があります。

http://www.tomono.org/?page_id=785

判例の詳細は以下のサイトを御覧ください。

http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/pdf/t_mark21/sankou2.pdf

http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/shingikai/pdf/t_mark02/paper04.pdf

「著作権」については「『Asahi』vs.『AsaX』事件」(東京高裁 H8.1.25 平成6年(ネ)1470号事件)ではロゴマークの著作権が否定され、その判決は最高裁まで維持されています。

http://www.saka-pat.com/copyright-court-IP-1.htm

ちなみに、以前モバゲーニュースで漫画のロゴ自主規制に関するコラムを呼んだことがあるのですが、漫画家の人が言うには、漫画家がロゴをそのまま使っても咎めない出版社もあるらしく、ロゴを使用している会社からクレームが付いたという話は聞いたことがないとのことです。なお、その漫画家は編集部から「SONY」を「SOMY」に変えろと言われて、「SEX」に変えたそうです(笑)また別の作家さんは、商標権の侵害にならないことは知っていたそうですが、企業のイメージダウンなどから一般の不法行為で揉めることが無いよう、企業名をもじって使っているそうです。一説には、スポンサーへの配慮もあるとか……

もちろん、イメージを悪化させるような使用法の場合は、人物名、企業名などは改変したからといって必ずしも名誉毀損等の不法行為に当たらないとは言えませんし、商標権は類似商標にも及ぶので、商標として使った場合は場合は改変しても商標権侵害になる可能性があります。つまり改変してもしなくても、法律上問題になるのはあくまで「使い方」だということです。

なお、不正競争防止法(商標登録されていなくても著名な商品表示を保護する規定がある)についても、その商品自体と混同を生じさせてしまうような場合と、商標(商品等表示)としての使用に当たる場合のみを規制しており、作中等で普通に使う分には問題ありません。


ちなみに、「意匠権」は同一の物品にしか及ばないそうです。車の意匠権はおもちゃの車には及ばないのですから、漫画にも及ばないと考えていいでしょう。

http://www.courts.go.jp/osaka/saiban/tetuzuki/ans_isyo/index.html


次に、成人向け作品において、キャラクターの年齢を18歳未満と表記してはいけないのでしょうか。

……結論から言うと、「問題ない」です。まあ、本当にそんな法律があるなら「小◯生」とか書いてる時点でとっくに逮捕されてるとおもいます。

キャラクターの年齢表記の規制は、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」の制定の前後から、コンピュータソフトウェア倫理機構などを中心に行われるようになったようです。

本当に18歳未満の人物を使用して写真や動画を作成すれば、「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」にひっかかるのは当然です。ただ、その法文は……

第二条 「この法律において「児童」とは、十八歳に満たない者をいう」

第二条3項 「この法律において「児童ポルノ」とは、写真、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に係る記録媒体その他の物であって、次の各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したものをいう。 」

と漫画などが含まれるのかがはっきりしません。そこで、条文が曖昧だから運用されていないだけで、解釈上は含まれるかもしれないから自主規制してるんじゃないの?と思う方もいるかもしれません。

しかし、この法律の実務家である奥村弁護士によれば、「「児童は実在することを要する」というのは確定判例」とのことです。

判例には、児童ポルノの処罰は「具体的に特定することができる児童が被撮影者となっている場合に限るとすべき」という被告人の所論に対し、「児童ポルノに描写されている児童が実在する者であることは必要であるというべきであるが、さらに進んで、その児童が具体的に特定することができる者であることまでの必要はない」とした判例(大阪高裁平成一二年(う)第六四九号)や、「児童の実在性が明文化されておらず,萎縮効果のおそれがあるから,憲法21条に違反する」という被告人の所論に対し、「確かに,上記「児童ポルノ」は実在する児童を被写体としたものと解すべきであるが,この点は児童買春処罰法2条1項の「児童」が18歳に満たない者と定義され,これを用いて児童ポルノも定義づけられていることからすると,児童の実在を前提とする趣旨は明確となっている」とした判例(名古屋高裁金沢支部 平成13年(う)第78号)などがあります。立法当初の議事録の時点で実在の者に限る趣旨は説明されており、上記の判例もすべて実写映像の判例です。

http://d.hatena.ne.jp/okumuraosaka/20130205#1109754922

……ただし、これらの判例、「児童が実在の者であることを要する」とは言っていますが、「絵や漫画が含まれない」とは一言も言っていません。さらには前述の大阪高裁の判例において、「規制対象とすべき児童ポルノは、被撮影者が実在する特定の児童であることが明らかである写真及びビデオテープに限られるべきである」とする被告人の所論に対し、「児童が視覚により認識することができる方法により描写されることによる悪影響は、写真、ビデオテープに限られず、所論の指摘する絵画等についても同様であるから、法二条三項が表現の自由を過度に広範に規制するものとはいえない」との判決が出ています。

つまり、大事なのは「年齢表記をしないこと」ではなく、「実在の人物を描かないこと」です。

全国同人誌即売会連絡会の声明では、「18歳未満の架空キャラクターを用いたエロティシズム、バイオレンス表現は罪を問われることはありません」としながらも、「実在する児童に対する猥褻行為、虐待等の人権侵害行為をモデルとした模写(イラスト、マンガを含む)は「児童ポルノ法」により規制されます」と述べています。

http://sokubaikairenrakukai.com/news070100.html

また、インターネット・ホットラインセンターのQ&Aでは、架空のキャラクターは児童ポルノではないとしながらも、実在児童の漫画が含まれるのかは曖昧な記述になっています。

http://www.internethotline.jp/faq/faq_illegal.html#title8

ちなみに小説や音声は実在の児童を使用しても「視覚により認識することができる方法」ではないので児童ポルノ的にはセーフです。ただし、名誉毀損や侮辱罪に問われるおそれがある上に、倫理的にもアウトなのでこれは絶対にやめましょう。

なお、話題になった都条例ですが、実在のジュニアアイドルに関する規定(助言・指導のみで罰則なし)は残ったものの、非実在に関する規定は削除され、新基準による指定図書も成人に対して配布する限りは問題ありません。(指定基準が曖昧だったり差別的だったりするのは問題でしょうが、青少年条例がある都道府県で知事の指定があるまで罰則付きの有害図書にならないのは実は東京だけだったりします)

まとめ……法律はとんちではない。自主規制自体に文句は言わないけど、自主規制したくない人が法規制だとおもって萎縮してしまうかもしれないから、自主規制であるという但し書きはした方がいいと思ったりします。






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テーマ:同人活動 - ジャンル:アニメ・コミック

  1. 2013/02/25(月) 05:45:56|
  2. 表現規制問題
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